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70's/80's Monochrome Age and Years of Ektachrome film

北常盤 (奥羽本線) 1979

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10月の津軽平野は稲わら焼きの季節である。
秋色の平野に野焼きのたなびく煙は、旅する人にはここでの心象風景でもあった。

ところが、近年ではそれが煙害と認識されているらしい。確かに、この季節なら良く晴れた夜など放射冷却にて地表付近に煙の留まることもあり、かつて五所川原で市街地全てがそれに包まれる光景も目撃して、わからぬでもない。
県では条例まで制定して自粛を呼びかけた結果、そのデータによれば1972年度に全県の水稲作付け面積の31.5%で行われていたものが、2011年度には1.7%にまで減少したと云う。
住民への健康被害や高速道路の開通に伴うそこでの視界不良などを事由としていて、都市市街地が物理的に農村部に拡大しているのも確かだけれど、むしろ近代の都市意識がそこに浸透したものと思う。以前に、道内編の計根別 (標津線) 1975でも書いたように、ルーラルな地域とは、もはや存在しないものなのだ。

車窓には、いつも見ていた気がする稲稾焼きなのだが、実際に鉄道風景として撮ろうするのは難しかった。その年の農作業の進行状況に左右され、雨天では行われないタイミングは、線路沿いに農地を持つ農家に知り合いでも居ない限り事前情報は得られぬし、例え立ち会えても、その規模や当日の風向きやその強さで,思い描いた絵にはなかなかならないのだった。

写真は、川部から続く直線区間での405列車<津軽3号>。
78年10月改正で普通座席車が12系に置替られた後も組成されていたスロフ62は、この年の10月1日改正にて外されてしまった。

この稲稾焼き、郷愁を呼び起こす光景でも在り、中には秋吉台や阿蘇カルデラでの野焼きのように、期日/地域を限って観光資源化せよ、との意見もあるようだが、これは都市の論理である。

[Data] NikonF2A+AiNikkor105mm/F2.5 1/250sec@f5.6 O56 filter Tri-X(ISO320) Edit by PhotoshopLR3 on Mac.
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