FC2ブログ

70's/80's Monochrome Age and Years of Ektachrome film

新津 (信越本線/羽越本線/磐越西線) 1971

niitsu_02-Edit-2.jpg

鉄道の城下町である。街の規模に対する鉄道の存在感は米原が上と感ずるが、鉄道施設の集積の程度は新津がそれを遥かに凌ぐであろう。1897年11月20日の北越鉄道による一ノ木戸(現東三条)-沼垂間開業に際して中間駅として置かれた停車場の輸送拠点化、鉄道の要衝への発展は幾つかの条件の輻輳した結果である。
勿論、ここを起点に馬下までと新発田までの2本の信越線支線が建設され、前者が1914年11月1日に岩越線として郡山に繋がり、特に日本海縦貫線の大阪から青森までの連絡を意味した後者の1924年7月31日の羽越線としての全通による輸送の結節点化が前提である。これに加えて、信越線の終端となった沼垂、そして新潟が当初に信濃川手前の仮施設と考えられており、それゆえの構内の狭隘もあって本来の終端駅施設の多くが支線起点とした新津に置かれたのが始まりであった。さらには、周知の通りに新潟平野が国内に数少ない油田地帯だったことが関係していよう。1874年から採掘の始まった新津油田である。近代の機械掘りによる産油量の増加には原油搬出に開設されたばかりの新津停車場に向けてパイプラインが整備され、構内には油槽施設が設けられる等の構内拡張は輸送拠点化への萌芽となったと思われる。

1918年時点で、新津構内には鐵道院東部鉄道管理局の運輸事務所に保線事務所の非現業部門を始め、機関庫、保線区、車掌区、通信区、電力区の現業機関が構内に開かれるに至り、やや時代の下って鉄道省による新潟鉄道局の設置には1局1工場の原則に従い新津工場が構内南側に広大な用地を得て1941年に開設されたのだった。
そして、戦後には客貨車区に機械区、電務区、建築区、営林区なども加わり、1960年当時には15の現業機関が集中、つまりは職制上駅長と同格の管理職が15人も居たのである。これはなかなかに例が無いだろう。人口が4万を越えたこの頃に、就業人口の4人に一人は国鉄職員だったと云われる。
その60年代末に何度か列車で通過していたけれど、巨大な扇形庫を右手車窓に見てから客貨車区の留置群線を通り過ぎて旅客ホームに着くまでの遠い巨大な駅との印象が残る。

ここに始めて降りるのは都内から羽越線撮影に通うようになった1971年のことである。上野からの夜行<佐渡>で達すれば、信越線からのEF58、EF15の電機に磐越西線運用のDD51若番機、羽越線のC57、D51、遠目には初対面のDD53の姿も認めて、各動力車の揃い踏みには、まさに鉄道要衝を確認したものだった。旅客車とて客車、気動車、電車の特急、急行列車に各駅停車が着発して、見られなかったのは交直流の急行形程度だったのではなかろうか。
3番ホームで出発を待つ837列車秋田行きのオハ61のデッキ越しに、鉄道の交差路の駅名標を眺める。右手ではD51が盛んに蒸気を上げていた。5番ホームに停まるのは郡山から224列車で到着した編成。在線のまま2時間後の230列車に折返す。

[Data] NikonF PhotomicFTN+P-AutoNikkor5cm/F2 1/125sec@f8 Y48 filter NeopanSSS Edit by PhotoshopLR5 on Mac.

※お断り
写真は2012年11月にこの内地版を始めるにあたって、道内版での告知に期間限定で使用したカットの再掲です。但しリマスターを施しています。
関連記事

コメント

Re: 鉄道の町 新津

全くそうですね。
跨線テルファにホーム上をターレットに牽かれて移動する台車。
当たり前だった鉄道景観ですが、実は私も撮っていないのです。
ホーム上に積み上げられた荷物の様は列車に絡めて撮っても、それにレンズを向けずにいたのは、
おそらくは「絵」にならなかったからだと思います。
そのくせ、弁当の立売り人が、でかい薬缶で汽車土瓶にまとめて茶を注ぐ姿なんてのは撮ってました。
これも決して絵にはなってないのですがね。

  • 2014/11/02(日) 17:33:45 |
  • URL |
  • Wonder+Graphics #-
  • [ 編集 ]

鉄道の町 新津

終夜開放していた新津駅の待合室で一夜を明かした思い出もありますが、
1980年代に至っては、一大鉄道拠点の威容は大分失われていたかと。
この時代の新津を見てみたかった気がします。

「にいつ」の駅名標が時代を感じさせますね。
マニやスユニの積み下ろしも、何故撮らなかったんだろうと後悔しているもののひとつです。

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://monochromeyears.blog.fc2.com/tb.php/246-a8244ee4
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)