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70's/80's Monochrome Age and Years of Ektachrome film

鉄道管理局前 (仙台市交通局・長町線) 1972

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仙台駅より少し離れた東五番丁交差点近くに不思議な商業施設があった。地元ではエンドーチェーンと呼ばれ、つとに高名であったらしい。
愛宕通り(電車通り)に面した6階建て程の店舗ビルの後側に8階建を増築した、かなりの床面積を持った広い店内と記憶する。正面入口を入るとそこは吹き抜けになっていて中央にはイヴェントステージと地元ラジオ局、東北放送のサテライトスタジオも併設されていた。目にしたスケジュール表には歌手の名が並んで、彼らをゲストとした番組の放送が行われていたようだった。
吹き抜けの造りとはお洒落なイメージもあるけれど、食料品に雑貨から衣料品、家具、家電に食堂、果てはボウリング場までの規模の店内を歩いてみれば、どうにもイナタイのである。規模はデパートなのに、どこの売り場もそれの高級感とはまるで正反対の安売りPOPの吊り下がっていたように覚えている。
この少し後になれば、関西拠点のダイエーが全国に大型店舗にて進出し、所謂大型総合スーパーと言う店舗形態も理解出来ただろうが、当時の札幌にも知る限りの都内にも見かけなかったスタイルなのだった。なんと表現して良いか分からないが、強いて言えば、近所だった三軒茶屋茶沢通り商店街のそれぞれの店が一箇所に集合した感覚だろうか。
その数年後に写真学校で知り合った仙台出身者に問うと、もともとのスーパーマーケットがその旗艦店として仙台駅前に進出したものと知った。そこは子供にはパラダイスだったと云う。市内や宮城県下に多くの店舗を展開して、意味不明の店名は確かにエンドー「チェーン」だったのである。

その駅前エンドーチェーンの北東角に取付けられていた看板が写り込んでいる写真は、おそらくは東五番丁交差点を越えた緑屋の屋上からではないかと思うが、記憶は曖昧で定かでない。北目町通りとの交差点に位置した鉄道管理局前停留所に差し掛かるモハ400型は、1系統-八幡神社前から県庁を経由しての長町駅前行きである。背景には長町方から仙台駅進入の曲線が見えていて本線列車との組合せを目論んだものだろうが、粘ってもタイミングの合わなかったのか、そのカットは見当たらない。
今となっては、新幹線の高架が通過して様相の一変してしまった背景の方が気になる写真ではある。画角の線路4線の中2線が上下本線で、右が下り入換線、左側が上り南入換線、そのさらに左側に廃された仙台市専用線の名残があるはずだが確認出来ない。コンクリート建築は仙台電力区と通信区の詰所だった建物で、今は取り壊されて民間の葬祭場が建つ。手前側に見えるのは本線構内進路構成の南部信号扱所、その隣の画角外れは南部梃子扱所で貨物積卸線の進路構成をしていた。
この年の12月に仙台駅は仮駅舎に切替えられ、新幹線の建設工事が本格化した。

この仙台駅前のエンドーチェーンは、90年代に至ると郊外型大規模ショッピングモールとの競合に破れ、小売り戦線から脱落して往くのだが、それに匹敵する時代の先取りだったようにも思える。これを書くに調べていて、その建物自体の健在を知った。旧電車通りに面した1963年建築の旧館は先の震災にて4階より上を失うも、1972年増築の新館の写真には確かに見覚えがある。

[Data] NikonF PhotomicFTN+AutoNikkor200mm/F4 1/250sec@f5.6 Y48filter  NeopanSSS  Edit by PhotoshopLR5 on Mac.
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コメント

Re: タイトルなし

こんばんは、風旅記さん。

仙山線記、拝見しておりました。愛子までがすっかり都市近郊線区と化した現在は承知していますが、
そこを走る電車には全くに興味を持てず、以来に足の向かなくなっています。
仙台も新幹線の車窓に眺めこそすれ、久しく降りてはいません。今やすっかりと大都会の様相ですね。
長町のあたりから見える大年寺山の斜面全てがマンション街と化したのには驚きました。
俯瞰は出来ぬものかと、その鬱蒼とした樹林の長い石段を息を切らせて上ったものでしたのに。

  • 2014/04/15(火) 23:57:57 |
  • URL |
  • Wonder+Graphics #-
  • [ 編集 ]

こんにちは。
私は、まだ自分がこの世にいなかった昭和40年代の雰囲気に強く惹かれ、その面影を見つけると、時代を想像したりしています。
仙台、今とは隔世の感がありますが、まだ建物が残っているとのこと、当時と今の写真を見比べてみたくなります。
旅の途中の夜更かし、新幹線の仙台駅の姿は見慣れて何の感情の動きもありませんでしたが、往時の駅の姿を知っていれば、感じ取るものもあったかもしれません。
http://kazetabiki.blog41.fc2.com/blog-entry-827.html
震災を経て、この地域が日常を取り戻す過程で、再び訪れ、街と鉄道の様子を見続けたいと思っています。
しかし、地下鉄は味気ないですね… 路面電車の走る街の方が魅力的です。
今後とも、宜しくお願い致します。
風旅記: http://kazetabiki.blog41.fc2.com/

  • 2014/04/15(火) 10:35:42 |
  • URL |
  • 風旅記 #O7xVy9HA
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