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70's/80's Monochrome Age and Years of Ektachrome film

五十川 (羽越本線) 1971

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日本海の沿岸を北上する羽越本線は、冬期に季節風の影響を強く受ける。これは、過去も現在も変わりがない。
それによる列車運転への阻害を多々生じて来たのも、この線区である。

強風下における運転規制は、1986年の山陰線餘部橋梁からの列車転落などの重大事故を受けて、その都度見直しや運用の厳格化が諮られてきた。しかしながら、それは旅客の安全確保と引き換えに運転抑止や休止などの増大をもたらしているのも事実である。
この線区が東日本旅客鉃道に承継後の2005年12月に発生した、砂越-北余目間における特急列車の脱線転覆事故以降に、その傾向はより強まっている。けれど、ウィンドシアの発生が原因とされた、この事故は風速による規制の範囲外にある。乱暴な言い方になるが、不可抗力の末と云って良いだろう。声高かには語らぬものの、それを同社もよく承知していて、その後の対策は防風壁の設置が中心である。
にもかかわらず、同社は沿線へ増設した風速計のデータを厳格に適用して、過剰とも思える運転規制を行った。当初には、旅客の死亡をともなった事故の遺族感情への配慮を事由に挙げていたのだが、後にはこれを定位とした模様で、計画(予防)運休も大幅に取り入れられた。
リスクの回避は民間会社とすれば当然の行動であり、そこには、かつての国鉄の有していた基幹輸送の当事者としての意識は微塵も無い。予測された民営化の弊害である。
これによる物流への阻害も大きく、社会的生産の損失をも招いている。旅客のいない貨物列車には、より緩い規制を適用しても良さそうなものなのだが、これは貨物輸送の分離された旅客鉄道会社の保身と見るべきだろう。

強風にて遅延の2001D<白鳥>を待つ861列車牽引機。雪混じりの風に、ダイナモを回した蒸気がキャブの屋根を滑る。風上に向けたレンズには瞬時に水滴が張付いてしまう。

ここに勤務する古い鉄道員が、強風の話題に教えてくれた。「ダルマは良く転んでいたものだ」と。
戦中/戦後まもなくには、貨物列車の最後部に在って荷を積まない車掌車が風に煽られる事故は多発していたらしい。

[Data] NikonF+P-AutoNikkor135mm/F2.8  1/60sec@f4 Y48filter  NeopanSS Edit by PhotoshopLR3 on Mac.
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